事業計画書・資金管理のオフィスタカハシ

事業計画書・資金管理事業計画書・資金管理のオフィスタカハシ

事業計画書・資金管理のオフィスタカハシの業務について

あくまで、ある瞬間を切り取ったもの 3つの箱の関係を理解して、資産と利益のカラクリに注目する。
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貸借対照表の話

貸借対照表 (バランスシートまたはB/Sとも言います。) には、その時点、その時点の財産の内容を表す役目があります。

「経営」というものを金太郎飴に例えるなら、「損益計算書」が飴の棒の部分です。
その長さの中に売上や経費があって、利益が残ります。
それに対して、飴をポキっと割った断面に描かれている金太郎の顔が「貸借対照表」です。
割った部分の、その瞬間の現金・預金や借金、利益の額などの財政状態が判るようになっています。
金太郎飴が、割った部分によって微妙に顔が変わるように、貸借対照表も、その瞬間瞬間で、現金が多かったり、借金が増えていたり、固定資産が増えたり・・・・・と色々な顔に変化する訳です。

覚えてほしいことの1つは
「貸借対照表は、あくまでその瞬間を切り取ったものだ。」
ということです。
ですから、これを見ただけでは、事業の財政状況が丸判りになる訳ではありません。
「決算書がおもしろいように読める・・・・・」というようなタイトルの本も沢山ありますし、確かに、優良企業と問題企業の見分け方のコツ、みたいなものはありますが、それはあくまで表面的なものだと理解してください。
切り取った瞬間によって見方は随分変わってきますし、格好良く見せるテクニックも存在します。
世の中には隠れ優良企業や隠れ問題起業なんていうのも、沢山存在するのです。

貸借対照表を簡単な図で表すとこうなります。

資料によっては、資産 − 負債 − 純資産 と、縦につながっているケースもありますが、左側に資産、右側に負債・純資産と置き替えて見ると、より見やすい形になります。

資産の部には、現金・預金や売掛金(まだ現金化されていない売上)、建物や土地、車などの 資金の運用額が表示されています。

負債の部には、銀行や社長個人からの借入金、買掛金(まだ支払いを済ませていない仕入) など。

純資産の部には、自己資金や、事業を開始してから今までに蓄積された儲けや損、などが表示されます。

また、図で示した3つの箱の大きさのように、必ず、
「資産の額 = 負債の額 + 純資産の額」
に、なります。
これを最初に知ったとき、えらく感動した覚えがあります。
「会計って、うまくできてるもんだなあ。」
日々、仕訳しているときは、資産だとか負債だとか純資産だとか、まったく意識していないのに、出来上がった資料はぴったりと一致している訳です。

なぜ、こうなるのかには理由があります。
お金を借りたり(負債)
自分でお金を用意したり、儲けたり損したり(純資産)
その結果の使い道が、金庫や通帳に残っていたり、土地や建物、車(資産)
になったりするからです。

貸借対照表には非常に判りやすい見方があります。
まず最初に右側の「負債」「純資産」を眺めてから、その使い道という観点で、左側を眺めるのです。

こうするだけで、新しい視点で資料を見ることができます。
「この会社は、たくさん土地やら建物を持ってるなあ。 だからお金が少ないのか・・・・・。」
「赤字がすごく多くて、それを全部借金でやりくりしてるんだな・・・・・。」
「利益もあるし、借金も少ない。でも、売掛金がこんなにあるのはなぜだろう・・・・・。」
と言った具合に。

また「貸借対照表」には、経営というものを知る上で、ぜひ知っておいていただきたいカラクリが隠されています

それは資産の部に計上されている「固定資産」(建物や設備・機械・車など)に潜んでいます。
これらの資産は、買った金額を1度に経費にするのではなく、一旦全額を資産の箱に入れてから、「減価償却」という仕組で、毎年、お役所の決めた金額分だけ、資産の箱から出して、経費の箱へ移動します。

その結果、どういう問題が起きるでしょうか?
固定資産に表示されている金額と、実際の価値との間に、誰も気がつかない差額が出て
建物の価値、設備の価値、機械の価値・・・・これらの実際の価値を計算しろと言われても、なかなか戸惑う訳ですが、それがこの問題を判りにくくしているのです。

例えば、鉄筋コンクリート造りの飲食店の耐用年数(法律で決める建物の寿命)は41年と定められていますが、実際41年間もの間、そのまま営業を続けられる飲食店がどの位存在するでしょうか?
法律が決めた寿命が実際より長くなることで、
「実際には価値が無いはずの物なのに、紙の上の価値はまだまだある。」
・・・・・こんなことになってしまうのです。

資産の問題だけではありません。
この問題の一番やっかいなことは、先程説明した
「資産の額 = 負債の額 + 純資産の額」
で示されたとおり、貸借対照表の左側だけではなく、右下の純資産のところにも現れるのです。
過大に評価された資産の分だけ、利益が増えるのです。
多くの経営者の方々は、このことに全く気づいていません。

過大な利益は、より多くの資金を、あなたの事業から吐き出します。
そして更に、あなたの「経営を見る眼」を騙すのです。
「儲かってるのだから従業員にも還元しないと・・・・・。」
「儲かってるうちに、たくさん借入して、どんどん設備投資しよう。」
そして・・・・・
「利益が出ているというのに、どうしてこんなに苦しいのだろう?」

貸借対照表には、それ以外にも色々とあやしい数字が含まれます。
「売掛金」
「たな卸資産」
「役員借入金」
・・・・等々。
仕訳1つで、この書類の見方をがらりと変えてしまうケースもあります。

会計制度が悪いとか、決算書は意味の無いものだとかを言っているのではありません。
決算書は、経営を知る上で非常に重要な資料であることは言うまでもありません。
「決算書から得られる情報を過信してはいけない。」 
このことを言いたいのです。
「税金を計算するための大変うまくできた仕組」と「あなたの事業を未来に渡って見守る仕組」 は別物なのだと、いうことなのです。

かいつまんでお伝えしたこと、これらのことを頭の中に入れておくだけでも、今までとは随分違った見方ができる筈です。

 
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